テントと風:テント、シェルター等を扱う株式会社アライテント

6.テントと風
(ペグダウンと張り綱について)

テントの最大の敵は「風」です。
特に自立式テントの場合は、ペグなどで適切な固定を行わないと
風が吹いたときに大変困ったことになってしまいます。

固定していないテントに風が吹くと

風に吹き飛ばされてどこかに飛んでいってしまいます。
テントは皆さん方が想像しているよりもずっと空を飛びやすいものです。
飛ばされたテントは着地の際に布地が破れたり、フレームが折れたりします。

  • 固定していないテントに風が吹くと
  • 固定していないテントに風が吹くと

テントは簡単に風に飛ばされます。風に飛ばされたテントは簡単に破損します。

テントの中に荷物を重石代わりに置いていたりすると、風に吹かれてテントが動くときに、中の荷物と地面の間に挟まれたフロア部分がこすれて摩擦で穴が開いてしまいます。
かなり厚いテントのグランドシート布地でも摩擦の負荷がかかると、簡単に穴は開いてしまいます。
化学繊維は全般的に摩擦には弱いものです。

  • 摩擦で間単に穴が開いてしまいます
  • 摩擦で間単に穴が開いてしまいます

中に荷物を入れたまま、テントを引きずると、摩擦で間単に穴が開いてしまいます。

人為的な原因以外での
テントの破損の最大の原因は「風」です。

風に上手く対応してテントを設営するためには、設営の場所選びも重要ですが、上手にテントを固定することも大切です。
テントを固定するのに重要な役割を果たすのが「ペグ」と「張り綱」です。

テントの耐風性能には物理的な上限がありますが、その限られた範囲内でテントの性能を引き出すために重要なのがペグと張り綱です。
自立式のテントはペグと張り綱で適切に地面に固定することで、最大の強度を発揮します。
(あるメーカーが風洞実験で検証したところ、同一のテントでフロアのみを固定し、張り綱をセットした場合としない場合で約40%の耐風安定性能の差が生じました=そのテントは張り綱をセットした場合は100km/hの風にも耐えられたそうです。)

また、自立式のテントはペグでフロアを適切に固定することで、その正確な設計時のフロアサイズを得ることができます。

なお、テントの設営場所を選ぶ際にはなるべく風やその他の自然のリスク(増水やがけ崩れなど)の影響の少ない地形を選んで設営を行います。
やむをえず、風が強い地点でテントを設営しなければならない場合は、適当なウインドシェルター(風除け)を設置してください。

テントの固定は下記のような手順で行ってください。

テントを組み立てます。(自立式テントの場合)
テントの入り口が風下側になるように、入り口の位置を決めます。

(入り口が2箇所以上あるテントの場合、主として使う入り口を風下側に向けます)

  • ツェルトを被ってみよう
  • ツェルトを被ってみよう

中に荷物を入れたまま、テントを引きずると、摩擦で間単に穴が開いてしまいます。

テントのフロア部分のペグループ全てをペグもしくはその他の手段で固定します。

テントの固定は必ず地面に近い側から行ってください。テントの地面から離れた部位から、固定を行うと、テントの高さが低くなったり、ゆがんでしまうだけでなくフレームに無理な力がかかって破損の原因になる場合があります。

  • ツェルトを被ってみよう
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張り綱をペグもしくはその他の手段で固定します。

張り綱の固定は下記のように行ってください。
・ダブルウォールタイプのテントの場合、アウターテント(フライシート、外張など)に張り綱を通すトンネル(ガイラインホール)がある場合は、必ずその部分を通してインナーテントからの張り綱をアウターテントの外に出して固定を行ってください。

  • ツェルトを被ってみよう
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フレームから出ている張り綱はテントを上から見たときにフレームの延長線上にある位置の地面に固定してください。フレームのラインと極端に違う方向に張り綱を引っ張ると、不必要な力がフレームに働き、フレーム破損の原因になります。

  • ツェルトを被ってみよう
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張り綱はフレームのラインとそろえて張ってください。

張り綱は必ず地面に向かって固定してください。立ち木などを利用して地面よりも高い位置に張り綱を固定すると、テントにかかる力のベクトルが分散されるため、かえって力学的に不安定な状態になり、テントの破損の原因にもなります。

  • ツェルトを被ってみよう
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積雪期や、埋め込むタイプのペグに張り綱を固定する際には、固定用のペグが回収不能や、調整ができなくなる場合も想定されるので張り綱の取り付け方を無雪期とは逆にしてください。

  • 張り綱の固定
  • 張り綱の固定

・テントの強度を維持するために、セットできる張り綱は全て使用してテントの固定を行ってください。
・フライシートなどについているゴム製のショックコードはテントのインナーとアウターとの接触を防ぐために取り付けられているものです。強度を維持するための部品ではありませんのでご注意願います。

ペグを地面に打ち込めないときのテントの固定例

・ペグを横にしてペグループに通し、その両端に石を乗せる。
・市販のストーンバック(ストーンペグなどともいいます。ネット状のものです)を利用する。(コンビニ袋などでも代用はできますが、強度が足りないためにすぐ敗れてしまいます)
・木の枝などを束にして中心部を結び、そこに張り綱を固定して雪の中に埋め込む。(積雪期のみ)

  • ツェルトを被ってみよう
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